春の海2024/04/21

幕張のキュビズムみたいなベランダのあるマンション群を抜けて、バスで海岸へゆく
がたん、がたんと大きく揺れ、やがてきらきら光る春の海を見る
今日は曇り空なので、海の色も鈍くなまりがかっている
遠くにいくつもの黒い貨物船のシルエット
近くには大きな魚が跳ねる水しぶき
窓からのそんな景色をみながら、君とお昼ご飯を食べ

春の海
といえば 終日のたりのたりかな
という与謝野蕪村という俳人が読んだ句があったよな
君も国語で習ったかなあ?
終日を、ひねもすと読むの、いいね
この句を学校で習ったときから
その春の海のリズムが
私の人生の理想的なリズムになり
凪だったり嵐だったりの目まぐるしい錯覚の中で
今生は、のたりのたりでいこうかなと思っていたのに
すっかり忘れていたよ
曇り空の春の海はそれよりは少しゆううつでしょう
そんな日もある、と思えればよかったんだけど
のたり、のたりがまるで呪いのように思えることもあったなあ

ひとりでいたら2024/03/09

ひとりでいたら、最初から最後までひとりなら、ただ生きて死ぬだけでよかった
生まれて捕食されるまで捕食して、日々を過ごしていればよかった
なぜヒトはメタ認知できるのに殺し合うのだろうか?

月はどっちに2024/02/14

子どもが巣立ち
女がひとり、都会でも窓が多く見晴らしの良い部屋に
仕事も在宅メインで暮らしていると
出かける気力がなくてもなんとかやっていける
まあ、こんな時代にならなくても、もともとそんな感じだけれど

今はラインとかメールなんかで家族や友達とつながっていられるし
ユーチューブやネットフリックスなんかで際限なく暇もつぶせます
がんばってオールナイト夜更かししなくっても、寝落ちするまで退屈しない

右手の窓からは、京急電車が走る上の、ビルの合間にオレンジ色のペーパームーン


月はどっちに出ているはずなのか、そんなこともわからなくなってしまった
様々忘れて、わからなくなって、それでも目の前の月はキレイだ

Tanka 0012020/11/12

2020年11月11日ポッキー記念
駒込の山鯨にて旧友と飲んだ帰りの山手線で:
めっちゃツボ やまくじらなのにサンゲイとよむ

馬力なの?オートバイ好き 人でなし

カメハメ波 亀はそんなの知りません

バイク乗り 意外と同じ俳句のり

春過ぎて夏 Tシャツでオートバイ

狂い咲き朝顔 そこに大義なし

ス好きさん乗り継ぎ 晩秋ポリアモリ

群青の秋晴 君おもう空翔ける

サイドブレーキを外して2018/04/06

明日から、また書き始めようと思います。
ブログをではないのですが、本を。

いろはにほへと2017/08/02

あさきゆめみし

お兄ちゃんは大学2年生になりました。
臙脂色のとてもきれいなファゴットを買いました。
あいかわらず、毎朝シャツにアイロンをかけています。
このあいだ二十歳になりました。
音楽の違いについて、空にかかる虹と、プリズムの七色をたとえに語ります。
プリズムの七色のほうが好きなんだって。


弟は野球三昧。
顔は子どもの頃と変わらないのに、背がママに追いつきそうです。
朝、今日の昼はお母さん家にいるのか尋ねます。
ママ、キョウ、オシゴトイクノ?
と聞く保育園児の面影が重なりますが、そう、今日も母は狩りに出かけます。


狩場ではさまざまな出会いと事件と別れがあります。
そういうことを、他人事のようにではなく自分のこととして、そろそろ、ちゃんと見たほうがよいですよと言う人がいます。

ちゃんと見るって、どんな風に?
だって、眼を閉じてみるほうが、いろんなことがよく見えませんか?

仕事中2015/06/11

本の原稿を書いています。
終わるまで、遊べません。