春の海2024/04/21

幕張のキュビズムみたいなベランダのあるマンション群を抜けて、バスで海岸へゆく
がたん、がたんと大きく揺れ、やがてきらきら光る春の海を見る
今日は曇り空なので、海の色も鈍くなまりがかっている
遠くにいくつもの黒い貨物船のシルエット
近くには大きな魚が跳ねる水しぶき
窓からのそんな景色をみながら、君とお昼ご飯を食べ

春の海
といえば 終日のたりのたりかな
という与謝野蕪村という俳人が読んだ句があったよな
君も国語で習ったかなあ?
終日を、ひねもすと読むの、いいね
この句を学校で習ったときから
その春の海のリズムが
私の人生の理想的なリズムになり
凪だったり嵐だったりの目まぐるしい錯覚の中で
今生は、のたりのたりでいこうかなと思っていたのに
すっかり忘れていたよ
曇り空の春の海はそれよりは少しゆううつでしょう
そんな日もある、と思えればよかったんだけど
のたり、のたりがまるで呪いのように思えることもあったなあ

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