母の風景2024/04/05

「甘露の絵」
変わらなく繰り返し思い出すその風景の記憶が私の同一性を保証するのかな
かなわなかった思いの承認欲求だけが残るのかな

どちらにしても、遠い昔に夢をみていました
その夢がかなうことはなくても
子ども時代にそんな夢をみられただけで
報われる
今でさえ、夢と現実との間でバランスをうまくとらないと引き裂かれそうな

明日仕事がうまくいかなければどうしようというような
現実があって、でもそんな現実は実は本質的な問題ではなくて

誰でも
そんな
そして

こんな絵ありえないよね?
どんだけマザコン?
もう勘弁して
何十年も会えなくて
でも
そんなあなたもいとおしいから
そんなあなたをひたすら慕っていた記憶から自由にはなれないから
あなたの「甘いお水」の記憶を封印しても


立ち返る
お母さんの風景に
あの日美術館に行ったでしょう?その時に一緒にみたこの「甘露」の絵に立ち返るとき

立ち止まって、そんなことをお互いに感じていたよねって
君と
たぶん

『文画双絶 畸人水島爾保布の生涯』2024/03/29

前田恭二さんの活動をお知らせします

著作 『文画双絶 畸人水島爾保布の生涯』
原画の小展示があるので、そこでゲットするつもりです。

小展示「水島爾保布 軸と挿絵原画」
​2024 年4月5日(金)~4月7日(日)
開廊時間:毎日13時から18時

overnights2024/03/24

昔あった出来事が、先週確かにあった出来事と混ざり合い、「無意志的記憶」の中でじんわりと昇華するのです

夜に最寄り駅から帰宅する道を歩いていると、旧東海道の両脇にある駐車場に立派なクルマが並んで、街灯にピカピカに照らされているんです。その素敵なクルマの1つのドアを開けて、キーを差し込み、エンジンをかける夢を何度も見たものです

結局、これまでずっと「クルマ」に乗らない人生でした。オートバイ乗りの私の人生で四輪を自分で運転することは、もうないのかもしれません

もし私が19歳でオートバイではなくクルマの免許を取得して、時間の連続性を異議なく受け入れられるタイプだったらなどど、今こうしてその連続性の先にたどりつき、その挙句に失われた時を求めるとどうなるんだろう
人の感性は時間を中断したり、一瞬を永遠にしたり、やり直したり予見したりを可能にするという考えを持たなかったら?

そうしたら、真夜中のドアを開けて、あなたと幾夜にもわたるアラビアンナイトのような時を往来することもなかったでしょう

ひとりでいたら2024/03/09

ひとりでいたら、最初から最後までひとりなら、ただ生きて死ぬだけでよかった
生まれて捕食されるまで捕食して、日々を過ごしていればよかった
なぜヒトはメタ認知できるのに殺し合うのだろうか?

夜はたのし2017/11/07

夜中に目がさめる
少し起きている
だんだん眠くなる
夜明け前にもう一度眠る

目が覚めないと、いやな夢をみてしまう
いやな夢なら現実のほうがいい
起きてみる
本を読んでみる
思い出してみる
なくしたものを探してみる
心を少しさまよわせてみる

起きていても夢うつつ
寝ていてもうつつ夢