ひとりでいたら2024/03/09

ひとりでいたら、最初から最後までひとりなら、ただ生きて死ぬだけでよかった
生まれて捕食されるまで捕食して、日々を過ごしていればよかった
なぜヒトはメタ認知できるのに殺し合うのだろうか?

Cold game2024/03/17

Cold game
寒い試合
心も寒くて


いつか知って欲しい
熱い
気持ちを

龍の年2024/03/18

私は雲の上で、大の字になって休んでいたんです
少しだけ、休息したくて
このうえなく青い空と白い雲が呑気すぎて
この世の憂いなどないと告げており
そんな幸せな時が、長い人生の中でほんの30分くらい続いていました

一生見逃してくれれば
龍が
どんなに気楽な桃源郷だったことか


私の美しい青空は暗雲に包まれ
あっというまに
暗黒の雲が秒速で近づいてきたんです
雷鳴とともに、圧倒的な龍が
逃れられない宿命が
私を飲み込んだ


真空に
無我に
その代償に
痛みが恐ろしいのではなくて
実際は恐ろしいから痛いのに
でもやはり痛みが辛いので
痛みの予感から解放してほしくて
その代償に、感情を、色彩を、私は失ったのです

overnights2024/03/24

昔あった出来事が、先週確かにあった出来事と混ざり合い、「無意志的記憶」の中でじんわりと昇華するのです

夜に最寄り駅から帰宅する道を歩いていると、旧東海道の両脇にある駐車場に立派なクルマが並んで、街灯にピカピカに照らされているんです。その素敵なクルマの1つのドアを開けて、キーを差し込み、エンジンをかける夢を何度も見たものです

結局、これまでずっと「クルマ」に乗らない人生でした。オートバイ乗りの私の人生で四輪を自分で運転することは、もうないのかもしれません

もし私が19歳でオートバイではなくクルマの免許を取得して、時間の連続性を異議なく受け入れられるタイプだったらなどど、今こうしてその連続性の先にたどりつき、その挙句に失われた時を求めるとどうなるんだろう
人の感性は時間を中断したり、一瞬を永遠にしたり、やり直したり予見したりを可能にするという考えを持たなかったら?

そうしたら、真夜中のドアを開けて、あなたと幾夜にもわたるアラビアンナイトのような時を往来することもなかったでしょう

風が強い日2024/03/27

オートバイでベイブリッジやもっと長いアクアラインを渡るときには、風速を気にしないわけにはいかないことを、いつもなぜ忘れてしまうのか
伊豆の山道の下りカーブでいきなり路面が凍結したことは過剰に覚えているのに
これが人というものの習性なのか、私個人の特性なのかはわからないけれど、怖い思いの総量を怖さの強度かける時間の面積によって表現するなら、同じ怖い思いをした場合でも、一瞬でも強い怖さのほうが、何分も中くらいの怖さの中にいる状況よりも、かなり鮮明に記憶に残り、その後の行動に影響し続けるらしい

『文画双絶 畸人水島爾保布の生涯』2024/03/29

前田恭二さんの活動をお知らせします

著作 『文画双絶 畸人水島爾保布の生涯』
原画の小展示があるので、そこでゲットするつもりです。

小展示「水島爾保布 軸と挿絵原画」
​2024 年4月5日(金)~4月7日(日)
開廊時間:毎日13時から18時