from Moscow, from Tokyo2011/03/18

Eugene は1995年に初めて日本にやってきたロシアのウイルス学者です。滞在中のケアと通訳は私の仕事でしたが、すぐに友だちになりました。子どもの頃からよく知っていて妙に馬が合う親戚のおじさんみたいな感じでした。

その理由は、ふたりでどこかにいると必ずそこでおかしな現象に出くわすからです。ふっと時空のねじれみたいなことが出現するのです。Eugene は私が認識した初めての生ロシア人で、まさにドストエフスキーの小説やチャイコフスキーの音楽の雰囲気をかもしだしていました。それも主役ではなく、背景にいそうな感じで。大変細やかに、必要×100倍ほどの気を使い、不用意に隙を見せないようにしてても、ユーモアと皮肉でくるんだ豊かな感情が丸見えになっているのです。

「ロシア人は少なくとも一回は離婚し、二回は結婚する」
という彼は、二度目の奥さんに気がねして、前の奥さんや子どもと疎遠になっていることに悩んでいましたが、帰国にあたって前の奥さんとの間のお嬢さんのお土産を買いに横浜に行くことにしました。意外なことに、彼が選んだのは60年代に一世を風靡した米ロックバンドのドアーズのCD: Lignt My Fire でした。これは名盤だよね。当時、モスクワではなかなか買えないんだ、と言ってました。

Eugeneが最後に来日したのは2000年ごろ、私は長男を乗せたベビーカーを押していました。
「ミディ=クロリアン・ベイビーなの」と言うとびっくりしつつも「ああ、そう」とジェントルにスルーしてました。

その後も電子メールで毎年新年のあいさつだけをやりとりしていましたが、5年前から連絡が途絶え、ロシア人男性の寿命は短いから、もうなくなってしまったのかと思っていました。

それが何と、今回の地震で、消息を尋ねる短信がありました。
まだ生きてたんだ。私も相変わらず元気です。
ある日あるとき、モスクワと東京で。

コメント

_ おかじ ― 2011/03/19 23:20

うちらにも海外から続々。ウチに居候してたイタリア人から電話。十年以上前に行き来してたアメリカ人家族からメール。後、留守電に謎の女性が英語で!履歴の番号を調べたらモロッコから???さすがにそこには知り合いはいない。でも、酔っ払って電話番号を交換したモロッコ人がいるのかな・・・

_ 管理人 ― 2011/03/20 15:02

おかじ
そこは、すべての道が通じる家なんだろう。
酔っ払いは世界に通ず。

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